オフィスワークのメモ vol.1

f:id:ukira:20180323020229j:plain

 

今回は電話のお話

 

 

 

新社会人となって早1年、平日週5日朝から仕事をするという生活にも慣れて…こない。毎日朝起きて身支度をしているときのテンションは本当に低い。早期退職した1社目なんか朝シャワーを浴びながら泣いていたほどだ。今も朝はつらい。

 

これまで経験してきた仕事は基本的には所謂”オフィスワーク”と言われる職種ばかりだ。1日の大半を自分のデスクで過ごす。そのことには不満もないし、昔からゲームばかりやっていたのでPCの前というのは心が落ち着く。事務職が性に合っているというのは確信に近い。

実はアルバイトも含めると、オフィスワーク経験は5年近くになる。大学2年生の頃にショッピングセンターの管理運営を行う営業事務のバイトを始め、約2年間努めた。その後、業務用酒販店や印刷会社でも事務職を続けた。

 

そして今も活きるスキルというか、事務に必ず共通する仕事がいくつかある。

今回はそのひとつ、電話のお話。

 

 

これは事務に限らずだが、働くということに電話はつきものだ。お客様や取引先などの社外・自社営業などの社内と、電話応対と架電は毎日必ず発生する業務だ。近年の若者は相手先が誰か分からない電話に恐怖感を覚えるため苦手だという話をよく耳にするし、昨年は実際に電話が嫌で辞めたというニュースもあった。

世代による苦手意識というのは頷ける理由があるので納得はするが、こればかりは避けては通れないので「慣れる」しかないと私は思う。逆に、慣れてしまえば電話ほどラクで時間を潰せて目が覚める業務は無い。私はこれまでの経験で死ぬほど(受注業務をやっていた際は1日100本近く取っていたこともあった)電話を取ってきたのでもう慣れっこだが、口下手で人見知りの私ですら苦もなく電話を取れるようになるのだから、本当に慣れてしまえばいいだけのことだ。

 

電話応対に苦手意識を持つ理由

1.右も左も分からない新人、役職の低い人が取るという「しきたり」

2.相手が誰なのか、出るまで分からない不安

3.出ても相手の言っていることが分からない(迷惑をかける)

4.そもそもなんて言って出ればいいのか分からない

5.電話機の使い方(内線・保留)が分からない

6.せ、拙者知らない人としゃべるなんて無理でござる…

 

だいたいこんなところだろう。

 

こうなってしまう背景のひとつに、若い世代では家に固定電話が無かったり、固定電話を使用した経験が無いというものがある。

携帯電話の普及により、個人から個人へ電話をかけるようになった。そうなると基本的に相手は自分の知っている人であり、出る際も相手の名前が表示されるため、はじめから気持ちを作って電話に出ることができる。しかも、メールやメッセージアプリの進歩によってある程度リアルタイムに文章でのやりとりができるようになった。

つまりよっぽど緊急性があるか、直接話した方が分かりやすい話、現地での待ち合わせなど「電話ですべき内容」以外で電話することが無くなった。

※更に最近では電話での詐欺などが増えたため家庭でも子どもに電話を取らせないのが常識だそうだ。

そしてこれらが「当たり前」になった世代では、職場に置いてある電話機の存在は異質なものに違いない。電話の役割は分かっていても、あまりにも身近に無いツールであるために苦手意識があるのだ。仕方ないと言えば仕方ない。

 

しかし、哀しいかなやったことがないからと言ってできないでは済まされないのが社会というもの。というより「電話ごときでビビってんじゃねえ」。もちろん電話越しの態度が悪ければ会社の評判につながるというのはごもっともだが、よっぽど変な喋り方をしない限り電話の一次対応(※後述)ごときで悪いイメージはつかない。

先程挙げた苦手意識に回答としてコメントするならば、

 

1.右も左も分からない新人、役職の低い人が取るという「しきたり」

むしろ知識があって仕事も忙しい自分より偉い人がいちいち電話を取るほうが効率が悪い。あくまで自分は「相手先・宛先・要件」を承る”一次対応”をするだけ。要は「この電話は誰に回せばいいか」を考えるアサイン業務だと考えると良い。最初は分からなくても、”△△に関する電話は○○さん”という職場の人の管轄領域を覚えられるというメリットがある。

すぐ保留にして、隣の人に「○○についてなんですけど誰に代わればいいですか」と確認しよう。

 

2.相手が誰なのか、出るまで分からない不安

仕方ない。受注業務やコールセンターのようにお客様から直接電話がかかってくる業務でない限り、基本的に電話をかけてくる人というのはある程度固定化されている。むしろ主要取引先の担当者を覚えられるチャンスなのでどんどん電話に出て相手が誰かを知るべき。どうしても不安ならその都度電話機の電話帳機能を使って相手の電話番号と名前をリンクさせてしまえば良い。(それができないならローカルにエクセルで超個人的な簡易電話帳ファイルを作成するのも手)誰からかかってきたかわかれば、電話に出る前に自社の担当者をチラ見していま電話を代われるかどうかもチェックして受け答えをある程度決めてしまうこともできる。

「○○ですね、いま代わりますので少々お待ちください」

 

3.出ても相手の言っていることが分からない(迷惑をかける)

1と同じで、自分自身が内容を詳しく理解して回答する必要は無い。たまにすぐシャットアウトするのが失礼(苦手)で相手の話をよく聞こうとする人がいるが、本当に危険なので避けるべき。出てすぐに「自分は何もわかりません」というアピールをすることで相手も「じゃあ分かる人に代わって」という流れに持っていきやすい。

「そうしましたら担当に代わりますので少々お待ちください」

 

4.そもそもなんて言って出ればいいのか分からない

これは職場によってマチマチだが、「(お電話ありがとうございます。)○○会社○○部です。」で98点だろう。お客様から直接かかってくることが多い場合は冒頭にありがとうございますが普通だが、営業や取引先からのみかかってくる場合は「はい。~」で済ませることも多い。また、自分の名前を名乗るかどうかは職場によるだろうが、私は名乗ることを推奨する。何故なら自社営業なら名乗ることで新人であることが相手にすぐ分かるし、取引先の担当者でも聞いたことのない名前なら「こいつは話が分からない」ということを察してもらえるからだ。お客様からの電話でも、カスタマーサポートでは「サポートの○○が担当致しました」と最後に伝えるパターンを耳にしたことがあるだろう。名前を言うことでしっかりと聞いてもらえたという安心感を与えることができる。

 

5.電話機の使い方(内線・保留)が分からない

これもその電話機によってマチマチなので先輩に聞くしかない。不安なら付箋にボタンの使い方をメモして貼っておくといざというときに慌てなくていい。保留する際に、そのあと自部署の誰かに代わるのか(自部署保留)と、他の部署に代わるのか(共通保留)で保留ボタンが違うことがあるので注意する。余談だが自分の電話機の電話番号と近くのFAX番号、住所なども付箋に貼っておくとすぐ案内できて便利である。

 

6.せ、拙者知らない人としゃべるなんて無理でござる…

別に相手もあなたとおしゃべりするために電話をかけてきているわけではない(おしゃべり大好きおばちゃんを除く)。完全にアサイン業務と割り切って事務的な会話を心がければ焦ることも少なくなるだろう。

 

 

 

★ちょいテク1「代わろうと思ったが担当者が今いない!」

非常によくある。即保留し、探すフリをした体で「お待たせしております。申し訳ありませんが只今○○は席を外しておりまして…」と言うのが普通だ。さてこの場合、

  1. こちらから折り返す
  2. 相手が再度かけ直す
  3. 電話があったことだけ伝える

の三択になると思われるが、個人的にはこれは相手に決めてもらうのが一番良い。このあとの行動は電話の内容と相手の状態によるため、必ずしもこちらから折り返すのが正解ではないからだ。

  • このあと会議に入ってしまうので電話に出れなくなる
  • 御礼の電話なので、こちらから掛け直したい
  • 詳細をメールしたので確認の電話だった

等のパターンも考えられるため、前述の「席を外しておりまして…」で間を作ったあと(この間で相手が指示してくる場合がある)「いかがいたしましょう?」もしくは「こちらから掛け直させましょうか?」相手に指示してもらうような受け答えがベターだろう。

なによりこちらからかけ直す際には相手先の名前・会社名・部署・電話番号・用件をメモする手間が発生する。「あ、じゃあメールしておくからいいや」となれば超ラッキーである。(その際は「お手数お掛けします」と添える)

 

★ちょいテク2「相手の滑舌がめっちゃ悪い!」

稀によくある。これは仕方がないので、相手の会社名と名前と宛先だけは最低聞き取る。「すみませんこちらの電波状況が良くないようで、もう一度お願いします」が定番の切り返しになる。何を言ってるか分からない相手に対して用件などすべての項目を理解する必要は無いし何度も聞くのは失礼だ。宛先だけ聞いて、「すみません○○っていう方から電話なんですけど、内容はよく聞き取れなくて…」でバトンタッチしてしまうのが得策。

 

 

 

個人的に、電話を取るメリットをまとめるとこうだ。

・自分の社内で誰かどの担当をしているのか覚えるのが早くなる

・仕事の取引先がどこの誰かを覚えるのが早くなる

・眠いときに誰かと喋ると目が覚める

・時間が潰せる

・出れば出るほど上手くなる

電話応対に関しては本当に「習うより慣れろ」なので、どんどん出るしかないし出るべきだと思う。

とにかく

・一次対応に過ぎないのだから気楽に出る

・必要以上に話を聞かない、すぐ誰かに回す

・変にかしこまらなくて良い

ということを念頭に置いていれば電話ごときでビビる必要は無い。

 

いつまでも電話が苦手なんて社会人としてカッコ悪いので、早く慣れてしまおう。